土蔵の窓に回る糸車
どんな伝承か
青笹村(遠野)字関口の菊池某という家の土蔵に、ザシキワラシが出た。窓ぎわに据えてあった糸車を、日に何度もくるくると回すのである。それがかなり長く続いた。当時この家は村の役場を兼ねていたので、多くの人がその様子を目にし、とりわけ春の馬検の日などは大勢が見たそうである。窓の内側には細い金網が張ってあり、そこからのぞくと、たいそう美しい細い手がちらちらと動き、それにつれて糸車が回っていたと伝えられる。佐々木喜善の採録による。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪談の世界(山田野理夫・昭和中期(1977年頃))
ザシキワラシ(座敷童子)と福の神(怪談の世界)/遠野・東北の怪異伝承/家運の盛衰と怪音/妖怪と幽霊譚/山田野理夫の怪談採集