獅子に襲われた鉱夫とかがみ岩
どんな伝承か
築沢の奥に大きな岩が二つ並んでいる。雄の獅子が大口を開け、そのそばで雌の獅子が頭を垂れた姿だという。近くには鉱山があり、酒に酔った鉱夫が雄の獅子の下顎をツルハシで殴りつけたところ、鮮血がほとばしり、岩はたちまち獅子となって襲いかかってきた。鉱夫が岩によじ登って陰に身を隠すと、前に立った獅子は岩に映った自分の姿を別の獅子と見誤り、そのまま立ち去ったという。鉱山が栄えて遊女屋の並ぶ不夜城のようだったころ、苛酷な勤めに耐えかねて逃げた遊女が、この岩にかがんで追手をやり過ごし、無事に里へ帰れたことから、この名がついたという説もある。
原典より
築沢の奥に二つの大きな岩があって、雄の獅子が大きな口を開けているそばに雌の獅子が頭をたれている姿だという。—— 米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
米沢市史 民俗編――伝説(米沢市(編)・米沢市史・自治体史(民俗))
『米沢市史 民俗編』第八章口承文芸所収の伝説。山形県米沢市に伝わる鳥獣草木・山川湖沼・地蔵社寺の伝説を採録する。