わらじにはさまって育った熊野石
どんな伝承か
佐倉市太田に熊野石と呼ばれる石があり、熊野様の御神体だともいわれる。むかし太田の人が紀州の熊野へ参り、その帰り道のことである。桃の種に似た青い小石がわらじの間にはさまり、捨てても捨てても足について離れない。面倒になって腰の袋へ入れて歩いたところ、石は日に日に大きくなり、家に着くころには袋へ納まらないほどになっていた。不思議に思いながらも、熊野様が一緒に来てくださったのだろうと石をまつると、いよいよ育って長さ三尺、周囲一尺四寸にまで及んだという。
原典より
佐倉市太田に熊野石とよばれる石がある。—— 房総の年輪 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の年輪
編『房総の年輪』を全93話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。