皮と骨をぬかれたクラゲ
どんな伝承か
安房郡天津小湊町のあたりには、クラゲに骨がない理由を説く昔話が伝わっている。むかし竜宮の乙姫が大病を患い、猿の生き肝が効くというので、八大龍王は家来の亀に知恵を借りた。亀はお任せくださいと海岸へ出向き、遊んでいた猿を言葉巧みに誘って竜宮見物へ連れ出し、背に乗せて帰ろうとする。ところが道すがら出会ったクラゲが、猿にその企てを耳打ちしてしまった。猿は大事な肝を山に置いてきたと言い立て、送り返させて逃げおおせる。のちに事の次第が知れ、クラゲは八大龍王に皮をむかれ、骨まで抜かれてしまったのだという。
原典より
安房郡天津小湊町方面の昔話に、クラゲ骨なしの由来が伝承されている。—— 房総の年輪 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の年輪
編『房総の年輪』を全93話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。