常陸大櫛岡の大人足跡
どんな伝承か
大人の足跡という口碑は、すでに奈良朝期の常陸風土記大櫛岡の条にもある。巨人が丘壟の上に腰かけて、大海の蛤を採って食べたといい、その足跡の長さは四十余歩、広さは二十余歩とある。播磨風土記の多可郡の条にも、巨人が南海から北海へ歩んだと伝えて、その越える迹処が数々の沼を成したと記してある。そこで、前代の信仰に別に大人と名づけた巨大の霊物があり、誤ってその名を山人に付与したのではないかという問題になると論じられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。