美濃中切牛頭天王の彌五郎殿社と車楽
どんな伝承か
美濃可児郡上之郷村大字中切の牛頭天王も古い社であるが、摂社の弥五郎殿社には永禄六年の棟札を伝えている。この天王はもと宝泉寺という山伏寺の鎮守神で、明治の初めまで真言派の法印がこれに仕えていた。この社でも津島の天王と同じく祭礼には車楽を牽き出すのが例であるが、期日は旧暦七月十四日で、津島が十一艘の飾り船を出すのに対し、ここは二輌の真の車楽を牽くことになっている。土地の言い伝えでは、近郷の御嵩という里に昔、御嵩御所という人があって神鉾を献納したといい、今でもその村の者が来て鉾だけは飾る例になっているという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。