関の太郎の鬼退治
どんな伝承か
土御門天皇の正治元年ころ、上之郷の寂木の洞穴に怪しげな賊が住んでいた。洞穴は大きな岩が重なり合い、底には広場のような所や抜け道もあった。賊は近所の民家を襲って食料や宝物を奪い、女を無理に連れ去った。不破の関の生まれゆえ関の太郎と呼ばれ、力が強いうえ妖術を使って空を飛び、御嵩の十日市場でも乱暴を働いた。領主交告源吾盛康の家来四人が薬師如来に籠って祈ると、二月十日の祭礼に必ず来るとの夢告があった。十日市場に関を作り村人の掌に朱印を押して通らせると、朱印のない美少年が現れ、鬼と知れて討たれた。首を京へ運ぶ途中、首は桶を破って榎の根元に落ち、そこに埋めて首塚とした。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
御嵩町史 民俗編(現代(町史民俗編))
岐阜県御嵩町の物語・伝説。