佐渡志のヤシホ椰子の実漂着
どんな伝承か
『佐渡志』の巻五には、ヤシホすなわち椰子の実の記事があった。この物は島の産ではなく、もろこし嶺南の国々から出るものが漂い流れ来るのを、海浜の民が拾い得るのだとある。その海浜というのは外海府でもあったろうが、かつてこれを手に取って珍重したのは何人であったろうか。またその物は今はどうなってしまったのか。我々の生活のかなり印象深い経験にも、なおこうして痕跡を留めぬものが多いのである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。