熱田の禰宜が遊女と伊勢射和村に移り住む
どんな伝承か
竹葉寅一郎の調査によれば、伊勢の飯南郡射和村大字庄に二十二戸の被差別部落があった。この人々が自ら語るところでは、その祖先は尾州熱田の禰宜であったが、ある遊女と馴染みを重ねた後、その女が同じ郡の花岡村大字山室の出であることが露見し、禰宜の職に留まることができなくなって、ついに女を伴ってこの地へ移り来たのだという。伊勢はこの種の人民が最も多い地方であり、また当時は娼妓の最も多く出る地方でもあったと記される。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
巫女考・毛坊主考ほか(柳田民俗論考)(柳田国男・大正期)
柳田国男の民俗論考(巫女考・毛坊主考ほか)から具体事例を全20話抽出。井上円了総論部は事例0で除外・山民の生活/山人考はbook_451へ一本化。