普天間権現
どんな伝承か
大晦日に、読谷の人が芋や野菜を売るため馬を引いて首里へ行った。帰る頃には日が暮れ、真っ暗で何も見えなくなった。そこへ権現様が来て馬に乗せてくれと言い、お宮の洞窟の前まで来ると降ろしてくれと言って権現洞へ入って行った。その時、権現様が「家に帰るまで明るく照らされて行くのがいいか、ほかに欲しい物があれば言え」と尋ねたので、読谷の人は暗くて歩けないから明るくしてほしいと願った。すると読谷に帰り着くまで明るかったという。それから読谷の人は九月になると空馬に鞍を置いて普天間まで拝みに来るようになり、決して馬を殺して食べなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。