屋蔵大主
どんな伝承か
屋蔵大主は第一尚氏の尚巴志の祖父にあたる人で、伊平屋島の我喜屋に永住し、たいそう農業に熱心であった。豊作のたびに蔵を一つずつ建てて穀物を蓄え、その蔵が満ちるとまた次の蔵を建てて蓄えることを繰り返し、ついに八つの蔵がいっぱいになった。ところがひどい飢饉が生じ、農民が蔵から出してくれと願っても、屋蔵大主はまだ大丈夫だ、これから飢饉が続くからと言って応じなかった。いよいよ切羽詰まって一家が死ぬかというところで、蔵を一つずつ開けて農民に分け与え、全部の蔵を開放して住民の苦しみを救った。それで屋蔵大主とあだ名がついたという。その骨は伊平屋のハイフという崎の所に祀られていると伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。