餅が絶えて働き始めた古宇利島の二人
どんな伝承か
那覇市で採られた話。むかし古宇利島に男の子と女の子が現れた。裸のままでいたが恥じることもなく、毎日天から落ちてくる餅を食べて暮らしていた。ある日、食べ残した餅を蓄えておくと、それきり餅は降らなくなる。二人は空を仰ぎ、月に餅を落としてくれと歌ったが甲斐はなかった。そこで働くほかなくなり、朝夕に海辺でウマグルなどをあさるうち、海馬が交わる姿を見て男女の道を知った。以来、裸でいるのが恥ずかしくなり、クバの葉で隠しどころを覆うようになったという。いまの沖縄三十六島の人々は、この二人の子孫だと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。