三人の子を焼かれた大蛇と大戸野の祠
どんな伝承か
黒荷田の集落が大戸野の野原を焼くと決めた前の晩、黒木清左衛門の家に一人の女が現れた。女は自分が大戸野の野に住む者だと名のり、三人の子が重い病なので野焼きを延ばしてほしいと泣いて頼んだ。庄屋は聞き入れず、翌日火を入れた。焼け跡には大蛇と二匹の子蛇の死骸があったという。やがて庄屋は中風で死に、家族も次々と亡くなり、村には悪疫と飢饉が続いた。蛇が死んで七年目に祠を建てると、それきり災いはやんだ。以来、権現さまとして崇めているという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。