寄姫の滝
どんな伝承か
寄姫の滝は滝村にあり、腰の尾川の上流にある。里俗は白糸の滝、またヨリ姫の滝ともいう。木山惟久入道紹宅が木山に在城したころ、領内の宮園村に兵部という美童がいた。病身で在所に引きこもっていたが、ある時この滝に来て絶景を眺めていると、白い服紗の包みを携えた優艶な婦人が滝の上に現れ、草履を腰に挟んで水面を歩いて来た。婦人はヨリ姫と名乗り、兵部の家で家事と機織りを引き受けた。やがて同僚から、夜ごと大提灯のような火の中に機具を持つ女を見たと聞かされ、兵部が問い詰めて胸を刺すと、婦人は叫んで飛び出した。血をたどると一里余り川上、迫村の山渓の奥の窟で死んでいた。これより寄姫の滝という。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。