瑞玉を託して入水した妃の社
どんな伝承か
景行天皇を慕った妃の美波迦斯比売命は、十二人の女官を連れて日向から渡ってきたが、天皇はすでに発った後だった。妃は嘆いて海へ身を投げる。その際、居合わせた老人に帝から賜った瑞玉を託し、陸で祀るよう言い残したという。玉を神体として建てられたのが名石神社である。後の承平三年、集落の子どもに、われは景行帝の妃で女石大明神であるとの神託が下り、海中の大石を祀ったのが女石大明神となった。十二石神社は身を投げて石と化した女官たちを祀る社で、その石を起こりとして長洲から島原にかけ十二の石が並び沈んでいると伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。