日招き長者
どんな伝承か
祁答院上手の西小牧に、小牧こうちんという長者がいた。田が多いので方々から加勢人が来て田植えをし、田植え人数の多いことを「こうちんの田植えんごっじゃ」と言うようになった。ある年、田植えのすまぬうちに日が暮れかかったので、こうちんは「待て、おれが天道さあをあおぎもどさい」と言って日を招き返した。植え終えて皆が飲んで酔いつぶれているとき、にわかに雨が降り、土も苗も流されてしまった。これから「こうちん」の身代は傾きはじめ、まもなく滅びてしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。