日を招き返した長者の一日田植え
どんな伝承か
米原長者は駄の原長者との宝比べに負け、人々を驚かせてやろうと、持ち田を一日で植えきることを思い立った。表千町を終えるころ日が沈みかけたので、長者は日の丸扇をひるがえし、日を返したまえと祈った。日は逆戻りしたが、裏千町を植え終えるとついに沈み、奥永千町がまだ残っていた。そこで油屋長者から油三万駄を取り寄せ、日の岡のスズキ石に注いで火をつけ、その明かりで田植えを終えた。だが後年、長者の家は火事となり、倉もろとも灰になったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。