影とりの池
どんな伝承か
昔、美しい娘が森に迷い、一つの淵へ出た。澄んだ水底にきれいな櫛やかんざしが見えたので、娘は我を忘れて水中に入っていった。すると水は恐ろしい渦を巻いて娘をのみこんでしまった。間もなくまた一人の娘がいなくなり、村中の者が探したが行方は分からなかった。何年か後、その淵の側の草の中に二足のわらじが脱いであるのが見つかった。それからこの淵を人食い淵と呼び、村人は恐れて誰も近づかなくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第5巻』所収の「文化叙事伝説」全104話(千葉・山梨・神奈川・埼玉・東京=関東甲信)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。