弘法の彫り残し
どんな伝承か
名西郡神山町に伝わる話である。弘法大師が左右内大平の四足堂を建てる際に地蔵を彫り、それを背後へ投げると、地蔵堂の地に落ちた。人々はこれを拾い、堂を建てて安置した。これが投げ地蔵である。六寸ほどの小さな像なので、子どもたちが持ち出して草原に放っておくのだが、いつのまにか元へ戻っているという。堂が焼けた時にも、数日して付近の草むらから発見された。本条は、東祖谷山村の弘法の彫り残しの話に添えられた類話として、下分上山村史から引かれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第12巻』所収の「文化叙事伝説」全139話(香川・徳島・愛媛・高知=四国)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。