赤子岩
どんな伝承か
豊田郡安芸津町の三津村に、花さん・辰さんという老夫婦の漁師がいた。沖からの帰りに正福寺山の中腹で青い火を見て以来、その火は曇りや雨の日に限って現れ、三日目には必ず大嵐になると気づいた。ある晴れた日、二人は赤崎の山とホボロ島の間の小島で、頭の直径が二尺五寸もある大蛸が眠っているのを見つけ、花さんは毎日一本ずつ足を切り取って売った。最後の一本を残した晩に青い火が出た。三日後、辰さんは嵐を恐れて止めたが花さんは無理に漁へ出て、辰さんは海に落ちて行方不明になり、花さんも目を覚ました蛸に巻き込まれて岩の下へもぐられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。