平家落人の里
どんな伝承か
平通盛を将といただく敗残の兵は、たがいに助け合ってこの八日谷の地に八日間かくれ住んだが、川上から茶碗と箸が流れてきたのでなお奥へ分け入ったという。谷のほとりの岩神社には将士が食卓としたという大岩があり、小道のほとりには通盛が刃を立てて武運を試したという刀岩がある。奥には平家の武将の後と伝える池永家の本家・分家があり、近くには赤旗神社もある。山ごしの鎧峠は一将が片鎧を落とした所で、峠を越えて能登原を望む中腹の通盛神社には、妻小宰相とともにここで天寿を全うしたという通盛が祭られる。祭日には能登原・草深・常石方面の海戦で命を落とした平家武士の霊が宿る平家蟹が、山をよじ登って通盛神社にくるという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。