イシナギに化身した娘およ
どんな伝承か
余部の漁師が、娘を舟に乗せてイシナギ漁に出ていた。通ううちに娘は魚の集まる場所を覚え、このあたりがよかろうと父に教えるようになる。ところが父は、娘はいずれ他家へ嫁ぐ身、そうなればこの漁場を余所に取られてしまうと考え、ついに娘を手にかけて海へ捨ててしまった。それからというもの、余部の沖ではイシナギがよく獲れる年が続いた。誰が言い出したのか、殺された娘のおよが魚に生まれ変わったのだと語られるようになり、この魚は「およ」の名でも呼ばれるようになったという。
原典より
昔、余部の漁師が娘を連れてイシナギ漁に出ていた。—— 日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。