湯殿山道に湧かせた独鈷清水
どんな伝承か
今から千百十余年も前のこと、弘法大師は湯殿山を開くため梵字川をさかのぼり、田麦の里から険しい山道を喘ぎながら登っていった。中腹まで辿り着いたものの喉の渇きはどうにもならず、水も持ち合わせていなかったので、手にしていた独鈷を大地へ突き立てた。すると泉がこんこんと湧き出したという。大師はその水で行水をし、かたわらの杉の葉で手を拭おうとしたところ、その葉はよじれてしまったと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。