狐を追って崖に落ちた五郎平
どんな伝承か
五郎平という男が山からの帰り道、流しと呼ばれる場所にさしかかると、美しい女がしきりに洗濯をしていた。こんな山中まで洗濯に来る女がいるはずはない、狐が化けたものだろうと考えた五郎平は、石を投げつけた。女は恨めしげな目を向けて林へ駆け込み、五郎平は険しい斜面を上り下りしながら追い回した。あと一歩で手が届くというところで足を踏みはずし、高い崖から落ちて命を落としたという。以来この場所は五郎平落としと呼ばれ、崖の上には今も細い山道が通っている。
原典より
昔、五郎平という男が山へ行った帰りに「流し」というところまで来ると、ひとりの美女がせっせとせんたくをしていた。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史・自治体史(民俗))
福井県鯖江市の地名にまつわる口承を、自然物(樹木)・岩石・山谷坂・池泉川・家屋敷・神社寺院祠堂・人物事件・霊異妖怪のカテゴリ別に網羅する。樹木では矢留めの一本杉、観音様の大杉、鐘鋳りの松、三峯の大いちょう、てんぐ松、柿の木と膳椀(膳椀貸し)、三度グリなど。