龍ヶ崎の大火と火元の婆さんの入定
どんな伝承か
龍ヶ崎が大火に見舞われ、上町のあたりもほとんど焼けてしまった。火元となった家の老婆は責めを感じ、二十塚という所に自ら穴を掘って土の中に入り、空気抜きに竹の棒を一本だけ立てておいた。穴の中では詫びのために鉦を叩き、一心に経をあげ続けたらしい。十日ほどは生きていたようだが、やがて声が聞こえなくなり、亡くなったという。二十塚はすぐ近くにあり、実際にあった話だとされる。
原典より
そのときの出火の、出火の、火元になったそのお婆さんがね、自分でね、二十塚ってとこ、穴掘って、土の中へ自分で入ってね、…—— 竜ケ崎市史民俗調査報告書4(竜ケ崎地区)――伝説・世間話(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
竜ケ崎市史民俗調査報告書4(竜ケ崎地区)――伝説・世間話(龍ケ崎市(編)・竜ケ崎市史民俗調査報告書)
『竜ケ崎市史民俗調査報告書4(竜ケ崎地区)――伝説・世間話』は、竜ケ崎市史の民俗調査報告書のうち、第七章「口承文芸」の伝説・世間話を収めたものである。竜ケ崎地区で聞き取った狐のお産や狐に化かされた話、狐憑き、幽霊屋敷、生まれかわり、家の主の蛇、龍ヶ崎の大火、首吊り榎、神木のたたり、源頼政の旧跡、鏡田などを、話し手の口調のまま載せる。話の末尾には多く話者の町名と性別を記し、生年か採録日を添える。昔話の一部には「大成」の話型名を付す。