二人のささやきが聞こえる物言川
どんな伝承か
岩部の観音へ参詣した堀の庄司の娘と、村岡新之丞という武士は、互いに心を寄せ合うようになった。しかし庄司はこの男を嫌い、川に架かる橋にひそかに鋸を入れておいた。何も知らずに渡った新之丞は流れに落ちて沈み、やがて娘もあとを追って身を投げた。雨の降る夜などには、二人が語り合うようなささやきが聞こえるといい、村人はこの川を物言川と呼ぶようになった。
原典より
岩部の観音さんに参詣した堀の庄司の娘と村岡新之丞という武士とが、心を寄せあうようになった。—— 新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新編香川叢書 民俗篇――昔話と伝説(香川県(編)・新編香川叢書・自治体史(民俗))
香川県(讃岐)の昔話と伝説を網羅する。第一章昔話は、炭焼長者・天道さん金の鎖・狐女房・大歳の火・産神問答(虻にのみ/滝の宮のヨサの宮さん)・親棄山・童子丸・弘法機・継子話・お大師さんとぼた餅・物言う亀・米倉法師・猫又・こぶ取り爺・屁こき爺・蛇聟入・かにの報恩・浦島太郎・竜宮童子・肉付面・子育て幽霊・鷲の育て子・亀の聟入など五十九話を語り手付きで収める。