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汽車の遭難を免れさせた狸

所在地滋賀県大津市
年代明治38年
登場女主人、若江女史、体験者・語り手
出典動物界霊異誌

どんな伝承か

明治三十八年、大津市へ一番列車で出かけようとした際、前夜錠をかけて用箪笥に入れておいたはずの懐中物が見当たらず、探すうちに一番列車に乗り遅れてしまった。捜索を諦めて再び小抽斗を開けると懐中物は元通りそこにあり、狸が邪魔をしたのだろうと二番列車に乗ったところ、一番列車は大谷駅の手前で転覆し死者十三人を出す大惨事となっていた。語り手の女主人・若江女史は、狸が懐中物を隠して自分を難から救ってくれたのだと気づいたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

動物界霊異誌(岡田建文・岡田建文・心霊研究・昭和初期(1927))

心霊研究家・岡田建文が昭和二年(一九二七)に著した『動物界霊異誌』。現代物理は宇宙の大物理の末梢に過ぎぬとの立場から、動物の霊異を迷信的虚妄として退けず証明すべき事例として収集する。蝦蟇(ヒキガエル)の章では、蛇を埋めてクリ茸を生やし食う怪(島根波根東村)、背に五寸釘を刺され口から怪光を吐く大蝦蟇(会津若松龍田屋、同時に幼児が高熱)、猫を灰色の液汁に溶かす怪(石見久利村)、慶応二年に浄土寺へ夜ごと現れた武士の正体が蝦蟇だった話を収める。

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