夜祭で奪い合う県神社の玉串
どんな伝承か
山城の宇治にある県神社では、毎年六月五日の夜祭のとき、御旅所の門の扉が閉じられる際に、集まった参詣人が御幣を争って奪い取る。その玉串の紙片を手に入れて祭ると、男女の下の病がすべて治ると信じられているからである。
原典より
それはこの玉串の紙片を得て祭るときは男女下の病一切がなほるといはれるからである。—— 迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年))
『迷信の研究』は、富士川游が東京の中山文化研究所で監修し、昭和七年二月の緒言を付して世に出した迷信の解説書である。迷信を思考の錯誤ととらえ、その発生の由来を説いたうえで、身体・精神・疾病・妊娠と出産・育児・禁厭・相法・卜占・天文と暦・犯罪・宗教の欄ごとに迷信の事例を挙げ、科学的な説明を加える。同研究所の展覧会に使った説明のポスターをもとに簡潔にまとめ、巻末の奥書に参照した独逸と日本の文献を掲げる。