病弱ゆえ神子の道に入った女
どんな伝承か
後山ミネ神子は大正六年、宮古市重茂の里に生まれた。七歳と九歳で大病をし、一三歳では目を悪くして、いつも病んでばかりいた。神子になれば丈夫になると勧める人があり、親の決めた道として、母のいとこにあたる扇田シノ師匠のもとへ弟子入りしたのが昭和七年、一五歳のときである。師匠の家では水汲みや薪割り、畑の運搬に追われ、夜になって蝋燭をともしてから経や唱えごとを習った。修行の最後には赤沼山の上にある出雲大社教の分社を行屋として、寒中に三週間籠っている。大切な言葉を許されるたびに水をかぶり、覚えるまで塩を断った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
宮古市史 民俗編 上巻――民間宗教者・俗信・妖怪(宮古市(編)・宮古市史・自治体史(民俗))
岩手県宮古市(下閉伊)の信仰と怪異を網羅する。