田で髪を結う老婆
どんな伝承か
忠兵衛の家の祖母がいなくなり、村中で探しに出た。利根川の方へ行ったのかと探しに行くと、村山の下の佐左衛門の田んぼに入って、一心に稲束を寄せていた。『ここにいたのか』と声をかけると、『今髪を結っているのだ』といって、稲の穂を丸めていじっていたという。あれはキツネに化かされたのだと語られている。つい先頃の出来事として、村の者が自分で見たままを語ったものである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史・自治体史(民俗))
『取手市史 民俗編2』第四〜六節所収の伝説・不思議な話・祟り。茨城県取手市に伝わる口承を採録する。