反対から昇る太陽の怪
どんな伝承か
昔、舟頭をしていた頃の話である。朝早く起きて川の近くまで来て、西にある鉄橋の方を見ると大きな日が出ていた。あんなに日が上ってきたと思って急いで歩き、また見ると、今度は上が大きく下が小さい食パンのような形に変わっていた。土手に上がって見て初めて気づいた。本当の日は東から昇っていたのである。やはりキツネにだまされたのだろうという話になった。
原典より
ちょっと鉄橋の方(鉄橋は西の方にある)を見たら、大きなお日様出ててね。—— 取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史)
『取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異』は、取手市の市史民俗編のうち、俗信の箇条の末尾に続く第四節「伝説」・第五節「不思議な話」・第六節「祟り」を収めた部分である。市内各地区での聞き取りを話し言葉のまま書き起こし、長い四話は『取手町郷土史資料集 第一集』から抜粋する。将門と桔梗御前の伝説、地蔵・社寺・樹木の伝説、狐やムジナ・化け猫・幽霊・タマセの話に続き、忌田や祟り山の話を所有者名と地区を伏せて載せる。