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末の門を襲い三田へ乱入する噂を聞き村人が振舞酒を用意

所在地兵庫県三田市末
年代明治2年(1869年)旧11月
登場前中某、殿様、辰己屋宗右衛門
出典兵庫県民俗調査報告8――伝説

どんな伝承か

明治二年旧十一月、前中某が東向井の酒屋で「今夜八時頃に一揆を起し、まず手始めに末の門を襲い、それから三田の町へ乱入する」との噂を聞き、買った酒を振舞酒にと持ち込んだので、急ぎ村人を呼んで接待の用意をした。やがて夜八時頃、大勢がホラ貝を吹き簑笠姿で押し寄せ、父が羽織袴で挨拶すると一同は飲み食いして去った。ところが間もなく新手が来たのか、掛矢で雨戸を砕き、戸障子を打ち破り、座敷に上がって布団を便所に押し込むなど狼藉の限りを尽くして去った。殿様は加茂まで来たが石を投げられ、加茂の山鼻の家に隠れて事なきを得たという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

兵庫県民俗調査報告8――伝説(兵庫県(編)・兵庫県民俗調査報告・自治体史(民俗))

『兵庫県民俗調査報告8』第10章口頭伝承所収の伝説。兵庫県三田市周辺・千丈寺山麓に伝わる集落発祥・神社・廃寺・城跡の伝説と怪異を採録する。人を神として祀る南千丈寺山頂の松住大権現の磐座、焼き討ちされた千丈山観音廃寺、疫病神を追い払う戸守の鍾馗、法事帰りに重箱を襲う狐狸の怪、人の尿を好み小便たごを空にする狼話3題などを収める。各事例を日付・場所・人物・状況のマーカー付き事例単位で網羅した、摂津・三田の伝説と狐狼・鍾馗信仰の資料。

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