お高祖頭巾の女に化ける黑帽子
どんな伝承か
『阿波名狸錄』の美馬郡の部には、脇町界隈に出るとされた狸が何匹も並べられている。衝立に化けて道をふさぐ狸、夜ごとに小豆を洗う音を立てる狸、相撲を挑んでくる狸などである。そのうちの一匹が黑帽子で、脇町中町のバケモノ小路に現れたという。この狸はきまって黒いお高祖頭巾をかぶった女の姿をとって出たと伝えられる。近くのサクラ小路やテン小路にも、それぞれ名を持つ狸が出たと書き留められている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
阿波の狸の話(不明(徳島県史蹟名勝天然記念物調査委員と本文中に自署。著者名は本テキストに明記なし)・大正末〜昭和初期(本文に「煙草専売法施行から二十四五年」「大正十年」等の記述あり、収録は昭和初年頃と推定))
徳島県(阿波)に伝わる狸譚を集成した郷土怪異資料。