臨終の床で見た畑と鉢巻きの子ら
どんな伝承か
昭和五十年頃、吉原に住む九十四歳近い祖母が死の床につき、何度も意識を失った。意識が戻るたびに語ったところでは、そんなはずはないと自分でも思うのに、気づくと畑の上に横たわっていたという。さらに、鉢巻き姿の子供の顔がいくつも重なって見えたとも話した。かまぼこの「カネテッチャン」の広告をテレビで繰り返し見ていたせいではないか、と身内は受け止めている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。