伊勢のおばさんの仏の祟り
どんな伝承か
北秋津に住む女性が語る話。北秋津の従姉妹のAちゃんの両目が真っ赤になり、おじが朝早くから芋窪まで目薬を買いに行っても治らなかった。清戸のイチコに見てもらうと、亡き身内の祟りが目に出ていると告げられた。思い当たるのは江戸時代の人で、話者の夫の祖母のおばにあたる女性だった。江戸の屋敷奉公で知り合った京都の植木屋に嫁ぎ、伊勢の大神宮の近くに暮らしたが、子育てに追われて故郷へ帰れず、家を恋しがって亡くなった人である。山口の観音様で卒塔婆を立てて供養し墓を建てると、Aちゃんの目は治ったという。
原典より
あるとき、北秋津の従姉妹のAちゃんの両方の目が真赤になってしまったことがあった。—— 所沢市史 民俗編(所沢市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
所沢市史 民俗編(所沢市史)
『所沢市史 民俗編』は、所沢市の市史の民俗編から、第一二章「口頭伝承」の一部を収めたものである。ヘビや天狗・カッパ・雷獣の話に続けて、世間話の「不思議な話」としてカラス鳴き・人魂・死の予兆・夢・木の祟り・生き霊・幽霊騒ぎ・タクシーの幽霊などを、市内の話者からの聞き書きで記す。話ごとに題を立てて同じ題の話を番号で並べ、話者の性別などを添え、ホラ吹きやオトウカドンの話も続ける。