古屋敷から聞こえる黄金の音と呻り声
どんな伝承か
宮城県角田市の東根で著者が聞いた話である。阿武隈川を渡し舟で越え、村長の家に泊まった折、この辺りにいまも古屋敷と呼ぶ屋敷跡があるのをご存じかと尋ねられた。初耳だと答えると、村長はこう語った。むかしここに住んでいた長者が、たくさんの宝を地中深くに埋めたまま死んでしまった。それからというもの、夜になるとちゃりんちゃりんと黄金の触れ合う音がして、ああ重い重い、とうめく声が聞こえるのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪談の世界(山田野理夫・昭和中期(1977年頃))
ザシキワラシ(座敷童子)と福の神(怪談の世界)/遠野・東北の怪異伝承/家運の盛衰と怪音/妖怪と幽霊譚/山田野理夫の怪談採集