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自分で死亡広告を書いた老人

所在地埼玉県越谷市越ヶ谷
年代昭和7年4月
登場元米問屋、米田三蔵、72、た美子、米田三蔵の妻
出典日本怪奇集成-明治大正昭和篇

どんな伝承か

六日の報知新聞に、黒枠つきの奇妙な死亡広告が出た。「今回天寿を以て昨日交友諸氏と永別する事に相成」と始まり、震災後に老夫婦で越ヶ谷へ転住し閑静の地で安眠できたのは各位の賜物だと礼を述べ、香典供物は辞退すると記して、亡米田三蔵・行年七十二歳、妻た美子の連名で出されている。奇であるのは、死んで行く人自身が臨終の床で震える手に筆を持って書いたものだという点である。同紙夕刊の社会面がこれを取り上げ、埼玉県越ヶ谷の家を訪ねると、多美子婆さんが語った。三蔵は震災前まで神田の辻屋という米問屋の主だったが、震災前後に子を失い家を焼かれて越ヶ谷へ移り、近年顔面静脈瘤にかかって三日に息を引き取ったという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本怪奇集成-明治大正昭和篇(富岡直方編著・日本怪奇集成・昭和初期(推定昭和2-3年))

明治・大正・昭和の怪奇譚(日本怪奇集成)/生首と幽霊の怪/狐狸のいたずら/怪盗と世相の怪異/各時代の不思議な事件

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