流れ仏を見て飢える波津のナエガツク
どんな伝承か
福岡県遠賀郡の岡垣村波津には、ナエガツクという言葉が残っている。海に漂う死体をナガレボトケと呼ぶが、それを見てしまった男が、帰り道から急にこらえがたいほど空腹になることをいう。家へ戻って五人分もの飯を平らげた男がいたと語り継がれている。海で死んだ者にまつわる呼び名は土地ごとに違い、水死体の上がらないものをフウライミサキ、見殺しにされた難船者の恨みが海上に燃える怪火をマヨイボトケと呼ぶ土地もある。ナエガツクもその仲間のひとつに数えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。