踊りへの執念
どんな伝承か
昭和一四年夏、佐賀県藤津郡塩田町大草野の五代地区で、夏まつりの踊りのけいこが久池井虎治医師の大広間で毎日行われていた。「夕暮れ」を踊る五人の娘のうち、一番熱心で上手だったA子さんが本番前に病にかかり、「夕暮れを踊って死にたい」とうわごとを繰り返して死んだ。祭りの夜、残る四人が踊り始めると、A子さんが立っていた左から二番目の位置がつかえて踊りにくく、一人分の間を置かねばならなかった。踊りの後の記念写真には、左から二人目に死んだA子さんの顔がぼんやり写っていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。