栗から山桜が生えたみごも栗
どんな伝承か
利根川の上流にできた藤原湖の近く、林の中に風変わりな木があった。左右へ伸びた太い枝には栗の葉が茂って風に揺れているのに、その枝の上から伸びて育っているのは山桜である。雪崩か台風で栗の芯が折れ、うろに土がたまったところへ小鳥の糞に混じった桜の種が落ち、芽を出して栗と一つにつながったのだろう。桜は毎年よい花を咲かせるという。村の人々はこの木をみごも栗、稚児桜と呼び、下を通れば子宝に恵まれる、お産が軽くなるといって大切にしている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 9 (木霊・蛇)(松谷みよ子・現代民話考・昭和〜平成)