天に昇りたいカッパ
どんな伝承か
下神梅の渡良瀬川のふちに、観音寺という寺があったという。今はもうないが、その下に観音寺ヶ渕という渕があって、カッパが住み、竜も住んでいた。ある日、竜が、おれが天に昇る時はあたりがすっかり暗くなり霧がまいてくる、その霧に乗って昇るから、必ずおれのしっぽにつかまって昇れといった。幾日かたって霧がまき、竜が霧の中に入っていったので、カッパはしっかりと竜のしっぽをくわえて昇っていった。ところが途中で口を開けてしまい、下へどんと落ちてきた。それでも皿は割らず、落ちた先は自分の住んでいた渕であった。カッパは、おれは天に住むものではない、この渕にいるものだと悟り、天上へ行くことをやめたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
群馬県史 資料編 27(群馬県史・江戸時代~明治時代の記録編纂)