非道の望みで長谷寺に参詣した土岐某の後室を
どんな伝承か
昔、美濃国の土岐某の後室が非道の望みを抱いて長谷寺へ参詣したが、帰途、小波多という所で、従士の引いていた馬が突如後室に飛びついて噛み殺した。馬はただちに従士たちに刺し殺され、侍女の王の局と数十人の従士たちも、そこで殉死したという。上藤塚・馬塚・玉塚・毘沙門塚・貴人塚および従士たちの塚が建てられた。その後ここから馬の嘶きなどが聞こえるといい、また後室を弁財天とし、馬を馬頭観音として祀ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。