船に祟る荒神を今の地に遷したが
どんな伝承か
鹿島郡東湊村の佐味(現・七尾市佐味町)の山麓に赤牛塚がある。昔、北大呑から佐々波へ通じる山の上に荒神がいて、七尾へ出入りする船に祟りをなしたため、船頭たちが願って今の地へ遷した。そのとき荒神は赤牛に乗って来られたと伝わる。今でも塚のあたりで牛の唸り声を聞くことがあるといい、『鹿島郡誌』に見える伝えである。船人の信仰から遷された荒神と、その乗り物の赤牛の名を塚に留めた条である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。