日ごとに卵を産んだ下女と十二神
どんな伝承か
伊良部町伊良部に伝わる話。ある下女が山へ薪を取りに入ったところ、にわかに便意をもよおし、その場で卵を一つ産み落とした。女は萱をかぶせて隠したが、翌日からも同じことが続き、日に一つずつ、あわせて十二の卵となった。幾日か後にそこを通ると、卵はみな孵って十二人の子になっていた。途方に暮れる女の前に天の神が現れ、それはわが子だと告げて、子らを世界の十二の方角の神として遣わし、女自身も祖神として祀られた。のちに子らが麦や米などの穀物を舟いっぱいに積んで母を迎えに来て、母も神の島へ渡ったとも語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。