宮古の十二神
どんな伝承か
各地に根ざした諸神が人の世を作りなさる頃、一人の若い貧しい女がいた。仕えた主人は横暴で、野山での獲物が少ないと彼女をよく打ちのめした。ある日、女は原に出たが仕事は思わしくなく、主人の仕打ちを恐れて帰らず、原の小森に泊まると、夜中に異様な物音が雷のように原の中を駆けめぐった。翌朝、仕事にかかると一羽の赤い鳥が飛び来たって彼女にかしずき、その日は意外と獲物が多かった。幾日か後、女は原で産気づいて十二個の卵を生み、驚いて穴を掘って埋めた。ほど経て行ってみると十二人の児が母とすがりついてくる。育てるうち天から神霊が降って富貴を支え、児らは成人して十二方の神々と示現し、母も昇天して神と現れたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。