三足で運ばれた土が丸山になる
どんな伝承か
大昔、藺牟田には田がなく米がとれなかった。あるとき天を突くほどの大男が現れて大きな池を掘り、掘り出した土や岩をモッコに入れ、わずか三足で運んで捨てた。その土の山が今の丸山であり、掘った跡に水がたまってできたのが藺牟田池だという。だから池も山も周囲の長さが同じで、どちらも円い。大男がモッコを叩いて土を落とした場所はモッコ岡と呼ばれる。池から水を引いた藺牟田には広い田が開け、村人たちは大男の霊を池を見下ろす愛宕山に、丸山には弁天様を祀って感謝したと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。