尻なしたにしと熱病封じの池
どんな伝承か
身延町の古刹本国寺は、最蓮上人が日蓮に帰依したゆかりの寺と伝わる。日蓮が立ち寄った折、ひとりの老婆がそばを供養したが、その汁には田螺が一匹まぎれこんでいた。日蓮は秘法を唱えて煮えた田螺を生き返らせ、寺の池へ放したという。池に今もいる尻のない田螺はその子孫だとされる。別の言い伝えでは、近隣一帯に悪い熱病がはやったとき、最蓮上人が日蓮から授かった秘法で病を田螺に封じ、池へ放って流行を鎮めた。それ以来この池の田螺には尻がないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第5巻』所収の「文化叙事伝説」全104話(千葉・山梨・神奈川・埼玉・東京=関東甲信)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。