河童駒引き
どんな伝承か
中土師のかりやという家に馬を飼っていて、川原につないで草を食わせていた。ある夕べ、馬が丸い黒いものを綱へ引っかけて戻った。馬小屋の前で馬が『ひいひい』鳴くので見ると猿猴だった。猿猴は馬のへそを取るというので見たが、取ってはいなかった。それで淵へ戻してやった。そのころから、かりや家には驚くほど米もよくでき、百姓も楽になって赤ちゃんもよく生まれ、栄えたという。それで猿猴淵というようになった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。