胡瓜食わず
どんな伝承か
福井県足羽郡美山町神当部(現福井市)に伝わる。むかしむかし、ぎょんどさんの神様である「すきのうのみこと」様が戦をなさった。その時、神当部村では棚に這わせて胡瓜を作っていたが、他の部落では地に這わせる胡瓜だった。そのため牛に乗って戦をしていた尊様や味方の武士たちは胡瓜の蔓に引っかかって転び、非常に苦しんで戦に負けた。尊様は村人に、今後絶対に胡瓜を作ってはならないと御触れを出した。以来、神当部では胡瓜を作る人がいない。たまに二、三軒が地這いの胡瓜を作る程度で、ほとんどは買うか他の部落から貰う。胡瓜を作って災難にあった話もあり、作らないから落雷がないともいわれ、今も胡瓜だけは作らない習慣が残る。
原典より
むかしむかし、ぎょんどさんの神様である(すきのうのみこと)様が戦をなさった。—— 日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。