弥三郎婆さん
どんな伝承か
昔、権ヶ沢に炭焼の権という者がいた。弥彦の弥三郎婆さんが、大阪の鴻池から加島屋へ嫁ごうとしている娘をさらって来て、権の嫁にした。ある日、権は女房から小判を貰い、片貝の里へ味噌と米を買いに行く途中、道をふさいでいる熊にそれを投げつけて小判を失い、そのまま家へ帰る。女房が怒ると、そんなものは沢の奥にいくらもあるといって女房を案内した。行ってみると黄金が山ほどあり、炭焼の権は長者の権と呼ばれるようになった。しかし夫婦の間には子供がなく、長者の権も一代で跡を絶った。今も権ヶ沢に黄金があるというが、掘り当てた者は誰もいないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。